バス運転士の停職25日と配置転換の無効確認訴訟
依頼人は市外バス会社で、所属する運転士がターミナルを出て車線に合流する際に他の車に衝突する事故を起こし、停職25日の処分を受けました。その後、古い車両を減らす中でその運転士が代替乗務職に移され、運転士は懲戒も人事も無効だとして訴訟を起こしました。
市外バス会社使用者側停職処分配置転換無効確認訴訟
全部勝訴 (전부승소)行政・労働
懲戒処分と人事命令
勤労基準法(韓国勤労基準法)第23条第1項は、「使用者は、勤労者に対し、正当な理由なく解雇、休職、停職、転職、減給、その他の懲罰(以下「不当解雇等」という)をしてはならない」と規定していますが、上記のような不利益な処分を通常懲戒と呼びます。
懲戒の場合、正当な事由がある必要があり、就業規則などで定めた適法な手続を経て初めて有効であるといえます。
これに対し、人事命令は就業規則などで懲戒として規定されていない転補、転職などを意味し、原則として使用者の裁量権が広く認められます。
ただし、使用者が人事命令の形で事実上懲戒する場合が多いため、判例は人事命令の場合にも勤労者の生活上の不利益と人事命令の必要性を比較・衡量し、裁量権の逸脱や濫用の有無を判断します。
事実関係
被告(依頼人)は市外バス会社であり、原告は被告の固定路線を運行する乗務運転士でした。
原告は2018年11月頃、運転中に市外バスターミナルを出て第1車線に合流する際、注意義務を怠り、第1車線を走行中の車両に衝突する物損事故を起こしました。
被告は2019年3月頃、賞罰委員会を開催し、事故金額に応じて定められた賞罰規定に従い、原告に停職25日の懲戒を下しました。
一方、被告は2019年6月頃、週52時間労働時間制の施行に合わせて古い車両を削減しましたが、原告の車両がこれに含まれ、原告は固定乗務職(路線と時間が固定された特定車両を運転する乗務職)から代替乗務職(固定乗務職が休暇などで抜けた路線を代わりに運転する乗務職)に配置転換されました。
これに対し原告は、停職25日の懲戒は事故金額の説明が適切になされていない瑕疵があり、人事命令も懲戒に該当するが正当な理由がなく、適法な手続を経ていないため無効だと主張し、被告を相手に無効確認の訴えを提起しました。
チュ・ヨンジェ弁護士の助力
上記のような原告の主張に対して、チュ・ヨンジェ弁護士は
① 25日停職処分の場合、事故金額についての説明が適切になされ、懲戒手続にも瑕疵がなかったこと、
② 代替乗務職への配置転換の場合、懲戒とはいえず、原告に一部生活上の不利益が生じたとしても、配置転換をすべき業務上の必要性がはるかに大きいので、裁量権の限界を遵守したと抗弁しました。
裁判所の判断
裁判所は上記のようなチュ・ヨンジェ弁護士の主張を受け入れ、停職処分と代替乗務職への配置転換はどちらも正当な懲戒権及び人事権の行使であると判断し、原告の請求をすべて棄却しました。
上記判決は原告の控訴放棄で確定しました。
読む前に
ここに記載された結果は、各事件の事実関係と証拠、および当時の法令によるものです。事件ごとに事情が異なるため、ある事件の結果が他の事件の結果を予測したり保証したりするものではありません。このページは法律相談ではなく、ご自身の事件については相談を通じてご確認ください。